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11-05
妊娠・授乳中歯科治療
妊娠・授乳中歯科治療
妊娠と歯周病
歯周病と早産の関係
歯周病の悪化が、切迫早産や早産を起こしてしまう可能性のあることが明らかになってきました。つまり、歯周病の予防と治療が、早産や低体重児出産を防ぐことに効果があるということです。
妊娠すると歯周病になりやすい
妊娠すると、口の中が不潔になり、歯肉に炎症を起こし、出血しやすくなります。
そのまま放置していると、歯周病が進み、歯を失うことにつながります。なるべく早い時期から口の中を清潔に保つ習慣をつけましょう。
妊娠とむし歯
妊娠中、つわりなどによる吐き気のため、口の中が清潔に保てなくなったりします。また、唾液の量が少なくなったり、口の中のPHが酸性に傾いたりしてむし歯が発生しやすい状態になります。
Q妊娠すると子どもにカルシウムをとられますか?
A子どもにカルシウムをとられてしまい歯がだめになったというお母さんがよくおられますが、そのようなことはありません。妊娠をきっかけに食生活の変化や口の中の掃除を怠ったために、むし歯や歯周病になったと考えられます。
治療の時期
妊娠中の歯科治療は、時期によって対応が異なります
1.妊娠初期(満13週まで)
・つわりの時期
・臓器や組織の基がつくられる大事な時期
・障害因子に対しても最も敏感な時期
↓
応急処置にとどえます
2.妊娠中期(妊娠14週〜27週)
・胎盤形成後で胎児もあまり大きくない安定した時期
↓
治療に一番適した時期です。
3.妊娠後期(妊娠28週〜41週)
・お腹の子どもも大きくなり重心も変化する
・歩く姿勢は反り身で、お腹が圧迫される
↓
積極的な治療は避けたほうがよいでしょう。
内容については、先生と相談して下さい。
薬
一般に歯科診療で投与される薬は、痛み止めと化膿止めが主です。妊娠初期には飲まないにこしたことはありませんが、必要な場合には、歯科医師が治療の有用性が副作用等のリスクを上回ると判断した上で出すことがあります。
麻酔
歯科診療においては、無痛的に治療を行うために麻酔を用います。その使用に関しては、通常の量であれば、母体、胎児ともに影響はありません。
Q妊娠中に歯が悪くなりやすいのは?
・口の中が清潔に保てない
・食事の回数が増えて、口の中が汚れやすくなる
・唾液の量が減り、口の中がねばねばして、酸性に傾きやすい
・炎症を起こす原因(汚れなど)に対して、毛細血管が過敏に反応しやすい
X線検査
病気の診断に、X線検査がどうしても必要になる場合があります。このようなとき、胎児への影響が心配になるのは当然です。しかし、歯科で一般に行われるX線撮影による影響は、人が普通に生活する上で1年間に受ける自然放射線に比べても、比較にならないほど低いのです。
撮影装置も改良され、高感度フイルムも普及しています。
また、撮影時には鉛入りの防護エプロンも装着しますので、胎児への影響はないといってもいいでしょう。